「咳止めが入ってこないです…」薬局で言われたことはないでしょうか。
医薬品の供給不安が現在も続いています。特に後発品(ジェネリック)で薬剤の入手が難しい状況が長引いています。
なぜこのような状況が続いているのでしょうか。
経緯としては、2020年12月にジェネリックメーカーが製造販売を行う抗真菌剤の飲み薬に睡眠薬が混入し、飲んだ人に健康被害が続出するという問題が起きました。さらに、その後ジェネリックメーカー大手で製造管理・品質管理の基準に違反が発覚し、業務停止の行政処分が下されました。この2社の問題を発端に、各社が自主点検を行った結果、2023年5月までに15社に業務停止や業務改善命令などの行政処分が下されました。
原因の一つとして、政府の医療費抑制政策であるジェネリックの使用を推進したことにより、急速にジェネリック市場が拡大したためです。急増した需要に対して承認書の製造手順では注文に対応できず、効率的に大量に製造できる手順で製造し出荷対応していたと考えられています。
また、新型コロナやインフルエンザの流行で需要が増えたことも要因の一つです。
政府や医師会などが、製薬企業に増産要請を行いましたが供給不安の解消はされていません。
供給不安はいつ解消されるのでしょうか?
現在、政府が製薬企業への支援を新たな対策に盛り込む方針を明らかにしています。製薬企業も実際の製造管理・品質管理と承認書を照合し、増産体制の見直しを行なっているようです。徐々に供給不安は解消されてくることが予想されますが、全てが解消されるまでは、向こう3年程度はかかると言われています。
私たちあおぞら薬局は、在庫不足を解消するために各店舗間で在庫不足の薬剤を、在庫に余裕がある店舗より移動させ在庫確保に努めています。 何かお困りのことがありましたら、いつでもご相談ください。
(あおぞら薬局 大館店)